リューマチの痛みを和らげる電子メールの力



− 吉田武子さん(大阪府豊中市在住)のインタビュー −

 このページでは、メールの使い方を覚え、メールをすっかり生活の一部とされている吉田武子さん(大阪府豊中市在住)の経験談を紹介することにより、IT技術が高齢者や障害者に与えてくれる「可能性」について紹介したいと思います。
 聞き手は情報バリアフリー研究室2003年度卒業生 東(あずま)裕之と指導教員 樋口宜男です。インタビューは2002年12月10日に吉田さんのご自宅にお邪魔して行われました。インタビューに快くご協力頂いた吉田さんに心からお礼を申し上げます。

インタビュー内容

(下記の各項目をクリックすると、インタビューの該当する箇所に移動します。)

大げさでなくメールが「生き甲斐」に

メールで気分がハイに

最年長の生徒

パソコンを使う上で困ったことは?

こんなパソコンがあったらいいな!!

吉田さんの症状について教えて下さい

手動ブレーキ付き歩行器と「箸蔵くん」

体の不自由な方々に是非メールを

インタビューしての感想

吉田武子さんの連絡先


大げさでなくメールが「生き甲斐」に

東:
 今日はご無理を言って済みません。「IT技術がどう生活を変えるか、生きた事例を体験して、みんなに報告して欲しい。」と樋口先生がおっしゃったので、自宅が一番近い僕が代表してお邪魔しました(笑)。
吉田さん:
 今日は良く来て下さいました。私自身、リューマチで自由に動き回ることができませんし、一緒に住んでいた啓祐さんが昨年11月にガンで亡くなったものですから、その後は死ぬことばかりを考えておりましたのに、こんなに嬉しい思いをする日があるとは思いも致しませんでした。今はメールを頂いた方に返事を差し上げたり、こちらからメールをすることが物凄く、オーバーでなく「生き甲斐」になっています。妹や姪にまで「武子伯母ちゃん素敵」なんて言ってもらいました。
 「どなたからメールが来ているかなぁ?」それがとっても楽しみで、毎朝それを楽しみに起きます。一緒に入院していた方たちに「メールをしませんか?」と言うのですが、皆さん尻込みをして、「家にはパソコンがあるのですが、子供の部屋にある。」、「私は機械に弱い。」と言ってなさらないです。私も初めは「せっかく家にあるのに、勿体ないなあ。」と思ってたんですが、自分一人ではどうしようもありませんでした。樋口先生が手解きをして頂かなければ、未だにパソコンが埃を被っていたかも知れませんね(笑)。
 今はちょうど40人位の方とメールをしています。3年前まで勤めていましたので、働いていた時の上司の方や同僚の人、会社の社長、部長さんなどメールを下さっています。メールだと肩書きを気にせずに遣り取りできるでしょ!
 普段はそれこそ月1回の墓参りに行く位なので、本当に「かごの鳥」です。膝が人工関節になったのと、リューマチで手が不自由になったのとで、運転もできなくなりました。でも乙武さんが自動車を運転しているのを拝見し、ああいう装置だったら3年前まで乗っていた私も頑張ったらまた車に乗れるようになるのではと思い、手のリハビリのつもりで少しずつでもパソコンをやっています。

写真1:吉田さんのパソコン風景(啓祐さんが残されたパソコンが何台もあります。)

写真1: 吉田さんのパソコン風景
(啓祐さんが残されたパソコンが何台もあります。)


メールで気分がハイに

東:
 パソコンを使い出して良かったことって何ですか?
吉田さん:
 メールを読むのが楽しみですので、メールを見て返事を出すと自然と手が動くようになります。朝はすぐに薬が効かないので、効き始めるまでは何もしたくなかったのが、今ではeメールがとても楽しみなので、朝はゆっくりゆっくりですが、指が動くようになります。
 それとメールを読んだ後は、嬉しくて気持ちがハイになり、その気持ちがまず第一ですね。今は樋口先生に教えてもらって本当に良かったと思います。趣味がドライブやゴルフなど外に出かけるものだったので、樋口先生にパソコンを教えてもらっていなければ、パソコンを飾ってあるだけで、本を読むぐらいしか趣味がなかったのではないかと思います。だからeメールを教えて頂いてなくて、どなたとも交信していなければもっと辛かったと思います。楽しみが無かったと思います。先生、たぶん私に教えて下さった時より今の方が元気になったと思いませんか?
樋口先生:
 そうですね、見違えました。
吉田さん:
 どうしてこんなことを申し上げるかと言いますと、毎月1回病院に行ってるのですが、8月、9月頃病院で見てもらっている先生方が「もうこれだったら、吉田さん、死ぬなんて考えずに済むね。」とおっしゃったんです。去年の11月に一緒に住んでいた啓祐さんが亡くなり、本当に一人ぼっちになったので、それまではもう死ぬことばかり考えていました。そしてずっと今年の2月、3月位まで、毎月先生方に見て頂いて「頑張って下さいね。」「もう死ぬなんて考えないで下さいね。」そんなことばっかり言われていたんです。ですが8月、9月頃に「吉田さん、これで安心。生きていってくれるね。」と言ってくれたんです。顔つきが変わってきて、今では先生方ともeメールしてるんです。先生は忙しいので週に1回ぐらいしかメールされないですが、私は1日おきにメールを入れてるんです。
 それでね、メールをもらったら「わーあ、やった、嬉しい!!」って思うんです。訪問リハビリもしてもらっているのですが、訪問リハビリの先生方も私がeメールをとても楽しみにしているのを知っているので、メールを送ったらすぐ返事してくれるんです。「今日はこの人とこの人」って感じでメールする人をメモしているんですが、リハビリの先生は、私のリハビリの為にメールを入れて下さっているんだと思います。だから「武子さん、良かったね。」とか「頑張って!」とか本当に1行だけの時もありますが、それでも入れてくれます。


最年長の生徒

吉田さん:
 樋口先生からのメールが一番嬉しいです。たぶん、先生にいろいろ教えてもらったからだと思います。先生は今までいろいろな生徒を見てこられたのだと思いますが、私が64歳で一番最年長だと思うますし、一番出来の悪い生徒だと思うんですが・・・。
樋口先生:
 いやいや、出来は良かったですよ。4回でここまでできた生徒は他にはいないですよ!
吉田さん:
 本当ですか?
東:
 先生は車の中でも出来がいいと誉めていましたよ!
吉田さん:
 そんなことを言われたら本当に嬉しいです。
樋口先生:
 2週間経つと綺麗さっぱり忘れちゃって、もう一回教えないといけないケースが圧倒的に多いです。その点吉田さんは、一回一回階段を上がっていくようでしたから・・・。ここに初めて来た時は、パソコンで日本語を入力する方法も知らなかったですよね?
吉田さん:
 それはまったく知らなかったですね。
樋口先生:
 それからメールが送れるまで4回でできたということは、全然無駄がなかったということなんです。普通はできないんですよ!
吉田さん:
 初めて先生が教えてくださったときに、ちょっと触ったら字がダァーーと出てしまって、そんなところから教えてもらって一番始めにお手紙を出したんです。
樋口先生:
 東君、ローマ字での入力法を覚えて、プリントアウトできるようになったら、手紙をくれたんだ。そのときはまだメールの出し方までは行っていなかったもんだから。
吉田さん:
 手紙を差し上げたら「ちゃんと文章でできてますね。」と誉めて頂いて、先生に誉めて頂いたから嬉しかったです。たぶん一番最年長だと思いますし、一番出来の悪い生徒だと思うんですがね。
樋口先生:
 年齢のことは否定しませんけど・・・(笑)。
吉田さん:
 先生に誉められるようにするということが、一番の目標だったんです。ですから返事を頂けるとか、頂けないとかではなく「こういう風にeメールをしてますよ!」ということを先生に分かってもらいたくて、せっせと先生にメールをさせてもらっていました。それほど喜んでいますし、だから今はオーバーな言い方ではなくって、メールは私の凄く大切なものです。
 雨が降って物凄く副作用が辛い時、テレビを点けてても痛さで「テレビの音がうるさい!!」という状態になるんです。そうした場合、前にもらったメールを読むんです。それをしている間は痛みを忘れてるんです!!おかしい話なんですが、緩和されるんです。
樋口先生:
 今日家に来た時こう思ったんです。「今日はインタビューだから綺麗にお化粧しているな。」って。そうじゃないんですね。顔色が良くなったんですね。気持ちの持ちようだけが変わっていたのだと思ったんですが・・・。びっくりしました。
吉田さん:
 化粧なんてしてませんよ!!オーバーじゃなくて本当に喜んでいるんです。一日の中ですごく大きなウエイトを占てるということも事実なんです。
 そうそう、私はメールを声に出して読んでいるんです。一日中声を出さないので、声を出すことも大事だと思っています。読んだ後は「わぁ〜!嬉しい!!」とか自分の気持ちを表すこともできるんです。いろんなことが影響してきていますから、樋口先生に元気になったでしょって言ったんです。


パソコンを使う上で困ったことは?

東:
 樋口先生にいろいろ教えてもらってパソコンが使えるようになったということですが、現在どのようにパソコンを使っているのですか?
吉田さん:
 親指はダメなんですが、人差し指で押さえて右手でマウスを持っています。そして、打ち込みは左手が動くので左手でしています。
東:
 パソコンを使っていて何に苦労しましたか?
吉田さん:
 ファイルを開くときにダブルクリックしないといけない時がありますよね?それが初めはうまくできなかったです。今はコツを覚えましたけど(笑)。
樋口先生:
 そう言えば、コピーするために文章の一部を選択するときに苦労されていたので、ドラックに代わる方法を吉田さんにはお教えしたことがありましたね。その操作を東君に説明してやっていただけますか?視覚障害者のために調べたんですけど、私自身は普段は使わないんで、忘れちゃったんですよ(笑)。
吉田さん:
 先頭にカーソルを移動し、Shiftを押し、選択したい部分の終わりで左クリックを押します。私は指が自由に動かないので、ドラックができないんです。途中で離れてしまうんです。それで先生が教えてくれたようにすればできたんです。
樋口先生:
 結構WINDOWSって、いろんな障害者のための機能が予め付いているんですよ。


こんなパソコンがあったらいいな!!

東:
 「パソコンに望むこと、今後こういった機能が付いたパソコンがあればいいなあ?」と思うことはありますか?
吉田さん:
 今はローマ字で入力していますが、それができないからとおっしゃる方が多いです。30から40代の女性のホームヘルパーさんに来てもらっているのですが、お掃除してもらっていて、朝メールを開いて「今日はどなたとどなた、10人限定。」とお名前を書いておいてメールをしていると、「楽しそうですね。」と横から覗かれますので、「メールをなさったら?」と言いましたら、「これがあいうえお順に並んでいたらな。」とおっしゃるんです。それを聞いた時に私もその方が分かりやすいなあと思いました。私自身はだいぶ慣れてきましたけどね(笑)。
樋口先生:
 銀行のATM(現金自動預払機)の振込みと同じような、五十音順の方が日本人向きだと思うんですけどね、どうしてそうしないんでしょうかね???
吉田さん:
 今は家に来てくれる皆さんに「すみませんeメールしてますか?」と言っています。「携帯ですけど。」とおっしゃる方でも、「それでも結構です。」と言って、教えて頂いて友達を増やそうとしています。あいうえお順のキーボードが売り出されたら、やりたいと思っている方は多いと思います。 
 こうして障害を持って、年齢がいって、もう駄目だと思っていましたから、「もう死ぬ。死んだ方がずっと楽だ。」と考えていた時と比べて、今では少しでも私が人の役に立てたらと考えられるようになりました。樋口先生のお蔭です。これはオーバーでも何でもなくて、本当にそう思います。
樋口先生:
 携帯のメールは日本人独特の入力の仕方になっているのですが、誰も困ってないですもんね。そういう意味で、はたしてキーボードを欧米と同じ形のままで残さないといけないか?あいうえお順のキーボードの効果を研究課題に入れておきます(笑)。
吉田さん:
 やっぱりあいうえお順の方が取っ付きやすいですよね。


吉田さんの症状について教えて下さい

東:
 ところで、吉田さんのご病気のことを教えて下さい。実は僕は川崎病という心臓病だったんです。吉田さんはリューマチの病気を患っているそうですね。どんな症状が出ているのですか?
注) 川崎病: 全身の血管に炎症を起こす病気であり、最も問題となるのは心臓の筋肉に、酸素や栄養を送る冠状動脈という血管に後遺症が残るかどうかという点。非常に少ないケースであるが心筋梗塞の発作を起こし死亡するケースもある。
吉田さん:
 一番困っていることは痛みと戦っていることですね。今は薬が効いていますので、こうやってお話できていますが、今でも朝起きて、食後お薬を飲み、また12時にご飯を食べて飲み、7時頃にも薬を飲みます。その間は時間が短いので、薬が効いているんです。夜の9時から、朝起きる7時位までは時間がとても長いので、夜中の3時ぐらいに痛み止めが切れて、痛みの為に目が覚めます。
 ステロイドなどの痛み止めを飲んで、痛みを抑えています。そうしているお蔭で車椅子、歩行器などで動けるんですが、悪性関節リューマチなので足首、人工関節になっている膝、股関節、両肩、手首など12箇所などが不自由です。関節関節がとても痛いんです。関節がやられてしまっていて、腕が上らないので、物を持ったり顔も洗えなかったりします。
 あと、「なるべく手を動かして下さい。」「足をバタバタさせて下さい。」など、リハビリの先生に言われているのですが、寝返りが打てないんですよ。両肩が痛いので、ロープを持って起き上がるんですよ。とても辛いのですが、ロープを使って寝たり起き上がったりするので、握力を使い手首などが痛いです。その時によってうまく動作ができない時もあります。いつまで一人で頑張れるかなと思って不安です。

写真2:運動風景

写真2: 運動風景

写真3:ベッドから起き上がるためのロープ

写真3: ベッドから起き上がるためのロープ

吉田さん:
 介護保険は65歳からなのですが、病院の先生に「関節リューマチの場合は特別に認められています。厚生労働省が認めるということは、それだけ辛いことが多いからです。リューマチの病気は一度かかると、痛みを抑えているだけで治しているわけではないんです。」と言われました。薬を飲んで治っているとばかり思っていた私は、それを言われてがっかりしました。
東:
 リューマチと言う病気は合併症が多いと聞きますが、吉田さんの場合は合併症の症状はありますか?
吉田さん:
 合併症は出ています。リューマチになりまして、薬を11種類飲んでいます。薬の副作用でガンになりやすいと言われていて、その人の体質にもよるのですが、飲み始めて5年目に乳ガンになり、女性にとって一番の命の胸を全部なくしました。私も悲しかったですけれど、合併症はあります。胃もいつ破れてもおかしくないです。薬の作用で顔が腫れ上がったり、嘔吐を繰り返したりするときはとてもひどい状態です。それは体調ではなく薬の副作用だそうです。いつも寝る前に袋を置いています。
東:
 リューマチの病状で環境は影響しますか?天候、気候など。
吉田さん:
 それは凄くあります。雨が降る前ですね。雨が降っている時よりも、降る前に普段の痛みより痛みます。私がリューマチを患った時に、友達がゴルフをしていたので、「明日雨大丈夫??」とか聞かれたことがあります(笑)。


手動ブレーキ付き歩行器と「箸蔵くん」

樋口先生:
 そうだ。生活の場面も学生のみんなに知ってもらいたいので、デジカメで撮らせてもらってもいいですか?まず歩行器は東君、見たことないよね?

写真4:手動ブレーキ付き歩行器(手動ブレーキが付くと補助対象外)

写真4: 手動ブレーキ付き歩行器
(手動ブレーキが付くと補助対象外)

東:
 はい、初めて見ました。
吉田さん:
 普通の歩行器はブレーキが付いてないんです。私の場合は手が不自由ですのでブレーキがないと危ないので、ブレーキがあるものをお願いしたんですね。ですが介護保険対象ではないので、自費負担なんです。物凄く矛盾していると思います。
樋口先生:
 そうですね。そうそう、バネ付きの箸も見せてもらえますか?

写真5:箸蔵くん

写真5: 箸蔵くん



写真6: 橋蔵くん ストレート型
(問合せ先: ウィンド〜風〜、電話 0743-75-3887)

吉田さん:
 これが「箸蔵くん」と言って、手の不自由な方が使うお箸です。親指と人差し指が悪くても使えるんです。お箸を合わせる動作ができないんです。親指を使わないでお箸を使ってみてと言われたらできないと思いますよ。
東:
 (実際にやってみる)本当ですね。「箸蔵くん」を使うと親指と人差し指を使わずにできますね。ちょっとした工夫ですけど、凄いですね!!
吉田さん:
 作業療法士のリハビリの先生に「箸蔵くん」を教えてもらいました。残念なことに病棟にリューマチの方が2人いらしたんですが、これね、2,500円もしてお値段が高いので、「1,000円位なら買うのだけど。」とおっしゃって。その時にも思ったんです。「確かに手の不自由な方にはありがたいのですが、どうして3倍以上の値段もするのか?」って。その部分が障害者の方には辛いかなと思います。スプーンもあるんですが、今は使ってないです。肩が自由に動かないんで、こぼさないようにするのが難しいんです。
樋口先生:
 手や肩はどの部分が痛いんですか?
吉田さん:
 (レントゲンを見せてもらって)こっちの肩は骨がくっ付いていて、もう一方は離れていますよね。骨がくっ付いている方は肩が上がらなく痛いんです。レントゲンの先生に「どうしてこんなに痛いのに元気なんですか?」と言われたんですが、「メールをしているからです。」と言いました。骨がくっ付いているのは、副作用が原因だそうです。


体の不自由な方々に是非メールを

吉田さん:
 だから、不自由な方にメールしてもらいたいなと心から思ってるんです。私がメールを習い始めたきっかけは、たまたま先生が一つ上の階の叔母さんのところにいらしていて、それで先生に「パソコンで使えるものがあれば、持って行って使って下さい。」と言ったのがきっかけですね。
 今回の話を体の不自由な方の集まりでも話したくなりました。車椅子で不自由な人でも、メールなどを通して生きる力を得られるということをね。健常者の方が話されることもいいのですが、健常じゃない私が話すことでお聞きになる方も余計に分かってくれると思うんですよね。
 東さん、お話を聞いていて、私が先生に手解きして頂いたお蔭で、どんなに元気になったか、どんなに感謝しているかということが分かってもらえたと思います。上手に話はできませんでしたが・・・(笑)。
東:
 こちらこそうまくインタビューできなくて済みませんでした。今回はどうもありがとうございました。
吉田さん:
 とても楽しかったです。また遊びに来てください。


インタビューしての感想

 今回、吉田さんをインタビューしてみて、リューマチの病気の辛さや苦労が痛いぐらいに分かりました。合併症や薬の副作用などもあり『死にたい』という気持ちになるまで追い詰められ、それでも病気と闘っている吉田さんはとても強い人間だなと思いました。『メール』というコミュニケーション手段を教え、伝えることで、『死にたい』という吉田さんの気持ちを和らげた樋口先生の偉大さを感じることもできました。これからの社会は(日本がしなければならないことは)、発達してきたコンピュータ機器をいかに高齢の方や障害を持った方々に使いやすく提供していくかだと思います。値段や機能の面でも、問題点は沢山ありますが少しでも改善していかなくてはならないと思います。 
 私は今回、実際にインタビューさせてもらい、とても貴重な勉強をさせてもらいました。今後も樋口先生のところでバリアフリーの勉強をしながら、一つでも二つでも高齢の方や障害を持った方々の役に立てることができればと考えています。樋口先生のように人の命を助れるようになるまで時間はかかるかも知れませんが、一生懸命バリアフリーを学んでいこうと思います。


吉田武子さんの連絡先

 吉田武子さんのメールアドレスは takeko.y@mountain.ocn.ne.jp です。ここで紹介した内容に興味をお持ち頂いた方や吉田さんとお話してみたい方は直接連絡をとってみて下さい。


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