●概要
   ●内容
   得られた知見
   ●環境設定アプリケーション動作画面
   ●アプリケーションダウンロード
   ●論文
   ●リンク




  

    本研究は,作成した環境設定アプリケーションを用いることで,高齢者が快適と感じる
   環境へ環境設定を行うことで高齢者がPCへ感じている抵抗を取り除く.
    作成した環境設定アプリケーションには,PC未経験の高齢者の多くが不満に感じている
   マウス操作,キーボード操作,画面表示における環境設定に加えて,環境設定だけではPC
   操作が困難な身体能力が低下している高齢者にも対応するために,ユーザー補助の起動機
   能を実装した.また,高齢者が使用することを考慮し,GUI,用語,操作方法の検討を行っ
   た.それらの有効性を確認するために,若年者による予備評価試験,高齢者による本評価
   試験の2種類の評価試験を実施し,環境設定アプリケーションの改善を重ねた.その結果,
   多くの高齢者のPCに対する抵抗を軽減することに成功した.



  

   1.環境設定アプリケーションの作成
      PCを扱うにあたり多くの高齢者が不自由に感じる項目を改善する.
      開発にはVisualBasic.netを用い,Windowsのレジストリを書き換えることで実現した.

   
2.若年者と高齢者による2度の評価試験
      アプリケーションの作成後は実際のターゲットである高齢者に評価試験を行った.
      高齢者への評価試験の前に容易に実施できる若年者に対して予備評価試験を行い,
      それにより明示された問題点や改善点を踏まえ,アプリケーションと評価方法に
      改善をし,高齢者への本評価試験を実施した.



  

    若年者と高齢者を比較すると,視覚に関しては違いが顕著に表れていた.若年者はアイコン
   のサイズが初期設定であっても不自由を感じていないが,高齢者では,小さ過ぎて見えない.
   また,ハイコントラストにおいても,すべての若年者が見づらいとの回答であったのに対し,
   多くの被験者が見やすいと回答している.その一方で,否定的な回答があったことも事実であ
   る.本環境設定アプリケーションはユーザーの負担を減らすために,ユーザーが自由に選択で
   きないという不便さが伴っている.この手法を用いる限り,すべてのユーザーが満足すること
   は困難である.そこで,より多くのユーザーが満足する設定を模索し,改善する必要がある.
 
    アプリケーション自体に関しては、高齢者のほとんどが文字やボタンの表示も大きく,操作
   しやすいと感じていた.しかし、PCを扱ったことが無い高齢者は環境設定を行った項目の説明
   が,どの動作のことを指しているのか理解できないことがあった.



  

    


    この画面で各ボタンをクリックすると,対応した環境が設定される.

    例1 画面表示環境設定
    
          画面表示 環境設定前

    
          画面表示 環境設定後




  

    本研究で作成した環境設定アプリケーションのダウンロードはこちらから



  

   立命館大学大学院理工学研究科情報システム学専攻 北岡実紀
   修士論文「高齢者用環境設定アプリケーションの試作」



  

  ●立命館大学

  ●立命館大学 情報理工学部

  ●情報バリアフリー研究室(教員)

   ●情報バリアフリー研究室(学生)




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